根管治療
根管治療について

根管治療とは
根管治療は、虫歯が大きく進行してしまったり外傷などのヒビによって、細菌が神経に到達した部分を専用の器具を使って除去し、消毒薬などを駆使して根管内を清掃しつつ、最終的には神経の代わりとなる充填剤を根管内に敷き詰める治療のことを指します。
根管治療の原因
大きく分けると以下の2つに分けることが出来ます。
- 歯髄炎
- 根尖性歯周炎
歯髄炎は神経の中のみに細菌が感染していることを指しますが、根尖性歯周炎は更に進行してしまい、歯の周りの歯周組織(主に歯槽骨)にまで感染を及ぼして膿を形成してしまった状態のことを指します。
また病状の度合いは、現症を中心とした詳細な問診、レントゲン撮影を駆使した画像検査 やその他各検査によって実際の病状を診察・診断してわかることが多いです。
歯の中の根管は形が個人によって違っていたり、無数に細かく分布されていることが多いため、完全に治し切るというのが困難な治療法です。そのため、結果的に抜歯となる可能性もあります。
根管治療の流れ
- 歯髄の除去 多くは局所麻酔を使った後、感染した歯髄を除去します。
- 根管の清掃・拡大 専用の器具を使用して根管内を清掃し、形を整えます。
- 根管の消毒 薬剤を使用して根管内を徹底的に消毒します。
- 根管充填 清掃・消毒が完了した根管に、専用の材料を詰めて密封します。
治療回数 | 3〜6回以上と、非常にばらつきがあることも多いです。 |
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根管治療の注意点
- 痛みが長引く原因となるので、治療中の歯では絶対に噛まないで下さい。また、仮ふたが外れた場合は、必ず当院へご連絡下さい。
- 歯の神経は脳まで繋がっています。根管治療により、神経は根の先と顎骨の間で切断されます。その為、根の中の神経が無くなった後も顎骨の中にある切断された神経の断面が痛みを伴います。
- 根管治療を行った当日~数日間は、軽~重度と幅はありますが、約50%の確率で痛みが生じます。
- もし痛みが生じた場合は痛み止めを服用し、様子を見て下さい。
- 極稀に、痛み止めも効かないほどの激痛が発生する可能性があります。その際は当院へご連絡下さい。
- 治療開始後に、事前検査で確定できなかった、もしくは全く予想がつかなかった根の破折等が見つかり、その後の治療が不可能と判断された場合、選択肢は、抜歯もしくは放置となります。
- 根管治療を行った歯は、通常の歯と同じ感覚には戻りません。根管治療は、日常生活に支障が無い程度に痛みを落とし込むのが目的であり、痛みや違和感を完全に除去できるものではありません。処置後に痛み等が再発した場合の対応としては、再治療もしくは抜歯となります。